「仁奈先輩、大好きです」

「仕事を頑張る先輩も、オレンジジュースを飲んだ後いつもおいしかったとお礼を言いに来てくれる先輩も大好きなんです」

「先輩がいつも周りを気遣ってるから、代わりに俺がこれからも先輩を気遣います」


甘い後輩の優しさに触れて、好きが募《つの》っていく。


「大好きですよ、仁奈先輩」

「これからもっと甘やかしていいですか?」


私のことを抱きしめた桜庭くんをぎゅっと抱きしめ返した。