「何それ!面白そうじゃん。ほんとにあったら絶対楽しい!」

「なになにー?」

話はどんどん広まって、ついには他クラスの女子まで参加してきてしまった。

「ちょっと莉子、やめてよ。」

小声で莉子にだけ聞こえるように伝えたけれど、興奮気味の莉子には伝わらなかったみたい。

「大丈夫?環奈」

「うん…」

馨の心配はきっと本心じゃないと思う。

馨だってみんなと同じように楽しそうだとか思っているんだろう。

わいわいと教室の中心で盛り上がる女子たち。

イケメンをめぐる戦争が、なんだか名前を変えている。

学年一、いや学校一モテていると言っても過言ではない高校2年C組の遊び王子"小鳥遊優雨(たかなしゆう)"と付き合えた人が勝ちのゲームの話になっている。

ねえ、やってみる?そんな声で私は顔を上げた。