極上ヴァンパイアは、彼女を溺愛して離さない


「今日はいないのかな?」


そうとわかったとたん心にゆとりができて、棚に置かれていたバインダーを手にとった。

バインダーに挟んだチェック表を見ながら、湿布やガーゼや絆創膏など、備品の残りをチェックしていく。

この時間の仕事は、備品が規定数に足りてなければ補充をするというような雑務が中心。

作業も終わりに近づいてきたとき、キィィィ……と保健室の中扉が開いた。

その瞬間、漂ってくるコーヒーの香り。


「えっ?」


ギョッとして目を向けると、そこにはコーヒーカップを手にした要先輩が。


うわっ、やっぱりいたんだ……。

途端に心臓がバクバクし始めた。

扉の向こうは、保健の先生がお茶を入れたり雑務をするお部屋になっているんだけど。

堂々と使っている要先輩、さすが。


「当番の子?」