極上ヴァンパイアは、彼女を溺愛して離さない


世羅くんは、理都くんがヴァンパイアだって知ってるの?

いったいどういうことなのか、理都くんに尋ねる。


「ねえっ、このこと知ってる人間はいないって──」

「人間、はね」


理都くんは、落ち着いてそう言った。


「……!?」


それは、つまり。

おそるおそる首を横に向けた。

そこには、ニコニコといつものように笑顔の世羅くん。


「世羅も俺と同じなんだ」


えっと……。

もう一度、視線を理都くんに戻すと、


「ヴァンパイア」

「……っ!!」


流し目を注ぎながらトドメをさされて、一瞬息の仕方がわからなくなる。


「……っ……はぅ……っ」

「おーい、大丈夫ー?」


ケラケラ笑う世羅くんに、ぐわんぐわん揺さぶられる私の体。

私、今頭がパンクしそうだ……っ。