極上ヴァンパイアは、彼女を溺愛して離さない


この間ケガを治してくれたときみたいに理都くんの口に血がついていて、無性に恥ずかしさに襲われた。

私の血を、理都くんが……。


「あっ、今さらだけど……私、普段から健康に気遣った食事とかしてなくて……」

「それが……?」

「私なんかの血を飲んで、大丈夫だったのかなって……」


その、まずかったら……って思うと申し訳ない。

こんなことなら、もっと野菜やフルーツをたくさん摂ったり、ヘルシーな食事をしておくんだった。

今さら反省の弁をモゴモゴ訴えていると。


「そういうの関係ないから大丈夫」

「……なら、よかった」


理都くんがウソをついているようには思えないし。


「そっか、献血だと思えばいいのかな?」


まだ、やったことはないけど。

つい独り言をこぼすと、理都くんは顔を崩した。