赤く染まった舌を口の端につけてるその仕草に、恥ずかしさが倍増。


「な、なにやってるの……」


正気じゃないよ……ケガしたところ……私の膝を舐めるなんて。

なのに、なんだかドキドキしちゃってる私もどうかしてるかも……。


「お前……記憶は……?」

「記憶……? 記憶ってなに……っ」


完全にパニック。

膝を舐めるなんて……人のすることじゃない。

地面にお尻をつけたままずるずると後退していく私。

執拗に見るなって言ったり、私の膝を舐めたり。


理都くんて、実はおかしな人!?


テンパる私とは逆に、理都くんは探るような瞳を向けてくる。

ドクンドクン。

私の胸の中で警報がなってる。


……そうだ。

理都くんに関わっちゃダメだったんだ。

関わった私が悪かったです!


「わ、私はこれでっ……」