確かに大胆なことを言っちゃった自覚はあって、今さら全身が熱くなった。

しばらく私の目をジッと見て、思考を巡らせていた理都くん。

やがて、重そうに口を開く。


「本当にいいの?」

「うん」

「後悔しない?」

「しないよ!」


私も断固譲らず。


「そう……わかった」


ようやく私との契約に合意してくれた。


それから理都くんは、契約についてざっと説明してくれた。

ヴァンパイアと契約した人間の血を、他のヴァンパイアが無理やり吸おうとすれば、そのヴァンパイアは命を落とすこと。

もちろん、契約したヴァンパイアが他の人間の血を吸っても同じ。

契約はいつでも解除できること。

解除の方法は、お互いが解除の意志を持ってキスをすること。

解除したら、二度と同じ人間と契約はできないこと。