「愛菜は保健委員だもんねー」
「へへへっ、そうなんだ」
そこは保健委員ということもあって、不審がられることはなかったけど。
……もう。
要先輩のせいで、大変だよ……。
放課後。
担任の先生のお手伝いを頼まれて、職員室に寄ってから昇降口に向かう。
いつもと順路が違うと、余計に警戒しちゃう。
要先輩に会わないかな……って。
教室移動や今みたいなときは、いつも以上に周りに注意しながら歩いてるんだ。
『アイツのことだから、今後水野を狙ってくる可能性がある。アイツの吸い方は見境がないんだ。あんなやつの標的になったら、水野の体が危ない』
そんなこと言われたら怖くてたまらないもん。
とにかく、保健室に近づかなければ要先輩に会うこともないよね。
しばらく保健委員の仕事がないことが救いだよ……。



