「タブレットって、要は保存食で。ずっとそればっかり摂取してると体も慣れてくるっていうか、しだいに効果が薄れてくるんだ」
世羅くんがさらに声のトーンを落とした。
つまり、それは。
「長くても50年、いや40年てとこかもしれない」
──寿命?
「そんなっ……」
40歳って、まだ私の両親の年代なのに。
理都くんを見ると、できあがった卵焼きを口へ運んで静かに咀嚼していた。
『俺はタブレットでいいから、実際水野を吸血するつもりはないし』
理都くんはそう言っていた。
それじゃあ契約したって、理都くんには全然いいことないじゃん。
どうしてそこまで吸血することを拒むの……?
それに、理都くんの寿命が縮んじゃうなんて、そんなの嫌だよ……。
「えっ!? 愛菜ちゃん泣かないでっ」
私、泣いてたみたい。



