だけど、理都くんももっとクラスのみんなと溶け込んだらいいのになあって思ったんだ。
「……これだから人間はキライなんだよ」
小さい声だったけど、ハッキリ聞こえた。
……そういうアナタも人間なのでは?
女嫌いとは聞いていたけど、まさか人間も嫌いだなんて。
そう思って、ハッとする。
人間嫌いってことは、理都くんは人間じゃない?
……やっぱり、ヴァンパイア!?
もうさっきから、私の感情は大忙し。
「……なんだよ」
ジロジロ見ていると、居心地悪そうな目を向けてくる理都くん。
「い、いえ、なんでも……っ」
ばっくんばっくん。
心臓は激しく動いて、口から飛び出ちゃいそう。
だって私、ヴァンパイアにはまだ会ったことがないし。
人間に危害を加える怖い存在じゃないことは知ってる。
知ってるけど……。



