極上ヴァンパイアは、彼女を溺愛して離さない


「隠さなくたっていいんだよー」

「世羅くん、悪趣味だよ……」


どうしても私が理都くんを気にしてるって結びつけたいみたい。


……まあ、そのとおりなんだけど。

今後、世羅くんの前では気をつけよう。


一番先に試食が終わり、後片付けもすませた私たち。

席に座って、チャイムが鳴るのを待つ。


「ねえ、本当に理都くんと契約してないの?」

「し、してないよっ」


契約の方法を知っているであろう世羅くんにそんなことを言われて、ソワソワしちゃう。


「そっかー。理都くんと契約してくれたらいいなーって思ったんだけど」


なのに可愛らしく口を尖らす世羅くんは、深いキスについて突っ込んでくることもなくサラッと言った。

それもそっか。

吸血って、ある意味キスよりものすごいことだもんね。


「えっと、どうして……?」