極上ヴァンパイアは、彼女を溺愛して離さない


「わあ~フワフワでおいしい! しかも甘い!」


予想を裏切らない食感と味に、感動する。

私の感想を満面の笑みで聞いている世羅くんは満足そう。


「僕ね、甘いのが好きなんだ~」


うん、そんな感じがする。

世羅くんのイメージがもう砂糖菓子みたいだもんね。


「血も甘いのが好きなんだ~」


これは、耳もとに口を寄せて。


「んぐっ……!」


急な発言にびっくり。

思わず吸
血されるのかと身構えちゃったよ。

……こんな大勢の中で吸血されるわけないか。


「あはは。愛菜ちゃんてばおもしろーい」


ニコニコしながら卵焼きを食べる世羅くんを、若干引きつりながら見つめた。

こんな可愛い顔と可愛い性格の世羅くんがヴァンパイアだなんて、まだ信じられない……。


「あの、世羅くんはさ……吸血したりしてるの?」