しかし、聞けばこの薬は水無しでも無理せず飲み込むことができるらしい。 死の薬なのに何の配慮だろう。 「聞けば聞くほど不思議な薬。」 ぽつりと呟く。 ラベルもない。 よく分からない少し大きめの瓶にいれられたそれは、薄暗いこの部屋でも光に透かしたようにきらきらと輝いていた。