「殿下の仰るとおり、私はずっと『第二王子』としての貴方ばかり見て来ました。ひとりの男性として愛し向き合っていなかったと、今では反省しております」
「ビクトリア……」
王子としてではなく、ひとりの人間として愛されたかった。
オスカーのその気持ちは、少し分かる気がする。
前世の私も、女優としてではなく、娘として母に愛されたかったから。
私は緊張で強ばる顔をゆるめて、ふんわり。なるべく悪女オーラを放たないよう、柔らかくほほ笑んだ。
「オスカー様、どうかエリザさんとお幸せに」
「……! ビクトリア……僕は……」
オスカーは我に返ったように目を見開き、何か言いたげに口を開いた。だがエリザに片手を握られ、とっさに閉口する。
切なそうに目を細め、無言でひたすら私を見つめている。
そっちから酷いやり方で婚約破棄をしたくせに、今さら未練たらしい視線を向けないで欲しいわ。
何か言われる前に退散しなきゃと、私はドレスを掴んで、最上級の優雅なお辞儀をしてみせた。
「ビクトリア……」
王子としてではなく、ひとりの人間として愛されたかった。
オスカーのその気持ちは、少し分かる気がする。
前世の私も、女優としてではなく、娘として母に愛されたかったから。
私は緊張で強ばる顔をゆるめて、ふんわり。なるべく悪女オーラを放たないよう、柔らかくほほ笑んだ。
「オスカー様、どうかエリザさんとお幸せに」
「……! ビクトリア……僕は……」
オスカーは我に返ったように目を見開き、何か言いたげに口を開いた。だがエリザに片手を握られ、とっさに閉口する。
切なそうに目を細め、無言でひたすら私を見つめている。
そっちから酷いやり方で婚約破棄をしたくせに、今さら未練たらしい視線を向けないで欲しいわ。
何か言われる前に退散しなきゃと、私はドレスを掴んで、最上級の優雅なお辞儀をしてみせた。



