内心困惑していると、私たちの元にひとりの男性が歩み寄ってきた。
服の上からでも分かる鍛え抜かれた屈強な体。厳つい顔に、右目の上に走る傷跡。苦み走った貫禄たっぷりな男性だ。
「よお、アシュレイ。お前んとこの坊主、ちょっと見ない間に逞しくなったなぁ」
「マクガレン中隊長。お久しぶりです」
マクガレン中隊長と呼ばれたその男性は、アシュレイの肩を豪快に叩くと、私の方を見てにっこり笑った。
「どうも、アシュレイの上司で、キャシーの父親のマクガレンです」
「初めまして、ビクトリアと申します」
握手を交わしながらマクガレンが「いやぁ、実にお美しい!」と大袈裟に言う。
「女っ気のないお前が、いつどこで、こんな麗しい美女とお近づきになったんだ? ったく、お前も隅に置けないな。羨ましいったらないぜ」
「中隊長、握手が長すぎます」
「アシュレイ。お前ってば、見かけによらず嫉妬深いタイプだったんだなぁ」
「はい。やっと見つけた運命の女性ですから」
さらりと告げられた言葉に私は驚き、思わずぽっと頬が熱くなる。
「てっきりお前は女嫌いの堅物だと思っていたが、真面目な顔でサラッとそんなセリフを言うとはな。あぁ~、甘ったるくて敵わんわ。お邪魔虫は撤収しますよー」
「中隊長、お待ちを。先程から王宮近衛騎士の姿を見かけるのですが、この学園に王族は通っていないはず。何か聞いていますか」
「そういや。変だな」
会話の途中で、ホールに華やかな曲が流れた。壇上に現れた学園関係者らしき司会者が進行を始める。
服の上からでも分かる鍛え抜かれた屈強な体。厳つい顔に、右目の上に走る傷跡。苦み走った貫禄たっぷりな男性だ。
「よお、アシュレイ。お前んとこの坊主、ちょっと見ない間に逞しくなったなぁ」
「マクガレン中隊長。お久しぶりです」
マクガレン中隊長と呼ばれたその男性は、アシュレイの肩を豪快に叩くと、私の方を見てにっこり笑った。
「どうも、アシュレイの上司で、キャシーの父親のマクガレンです」
「初めまして、ビクトリアと申します」
握手を交わしながらマクガレンが「いやぁ、実にお美しい!」と大袈裟に言う。
「女っ気のないお前が、いつどこで、こんな麗しい美女とお近づきになったんだ? ったく、お前も隅に置けないな。羨ましいったらないぜ」
「中隊長、握手が長すぎます」
「アシュレイ。お前ってば、見かけによらず嫉妬深いタイプだったんだなぁ」
「はい。やっと見つけた運命の女性ですから」
さらりと告げられた言葉に私は驚き、思わずぽっと頬が熱くなる。
「てっきりお前は女嫌いの堅物だと思っていたが、真面目な顔でサラッとそんなセリフを言うとはな。あぁ~、甘ったるくて敵わんわ。お邪魔虫は撤収しますよー」
「中隊長、お待ちを。先程から王宮近衛騎士の姿を見かけるのですが、この学園に王族は通っていないはず。何か聞いていますか」
「そういや。変だな」
会話の途中で、ホールに華やかな曲が流れた。壇上に現れた学園関係者らしき司会者が進行を始める。



