パーティ当日、私たちは懇親会に出席するため、意気揚々と馬車に乗り込んだ。
しかし会場に近付くにつれ、そわそわと落ち着かない気持ちになっていく。
パーティ自体が久々な上に、もし正体がばれたらと思うと不安な気持ちが頭をもたげたのだ。
私が周囲に陰口を叩かれるのは良い。いや、良くはないんだけど、自分のことなら耐えられる。だけど、二人が悪く言われるような事態になったら……。
何を今さらと自分でも思うが、自然と悪い方にばかり考え込んでしまう。
髪型も化粧も万全なんだから、ビクトリア・フェネリー侯爵令嬢だと気付かれない……はず。
大丈夫、大丈夫と自分に言い聞かせていると「ビクトリアさん?」と声をかけられた。
顔を上げると、隣に座るアシュレイと目が合う。
パーティ用の正装に身を包み髪型を整えた彼は、いつにも増して麗しい。上品な佇まいと騎士らしい凜とした雰囲気を兼ね備えた姿は、とても素敵だ。
「緊張しているんですね」
「ええ、少し。パーティなんて久しぶりですから」
「では、緊張をほぐす魔法をかけて差し上げます。手を貸して下さい」
「魔法ですか?」
言われた通り片手を差し出すと、彼は私の緊張をほぐすように両手で包み込んだ。触れ合った掌から優しい体温が伝わってきて、私はほっと肩の力を抜いた。
「何が起きても、俺があなたを守ります。大丈夫。ビクトリアさんは、普段どおり素敵な笑顔でいて下さい」
何だろう、この安心感。両親にも感じなかった包容力。たった二歳しか違わないのにアシュレイはとても大人で頼もしい。
しかし会場に近付くにつれ、そわそわと落ち着かない気持ちになっていく。
パーティ自体が久々な上に、もし正体がばれたらと思うと不安な気持ちが頭をもたげたのだ。
私が周囲に陰口を叩かれるのは良い。いや、良くはないんだけど、自分のことなら耐えられる。だけど、二人が悪く言われるような事態になったら……。
何を今さらと自分でも思うが、自然と悪い方にばかり考え込んでしまう。
髪型も化粧も万全なんだから、ビクトリア・フェネリー侯爵令嬢だと気付かれない……はず。
大丈夫、大丈夫と自分に言い聞かせていると「ビクトリアさん?」と声をかけられた。
顔を上げると、隣に座るアシュレイと目が合う。
パーティ用の正装に身を包み髪型を整えた彼は、いつにも増して麗しい。上品な佇まいと騎士らしい凜とした雰囲気を兼ね備えた姿は、とても素敵だ。
「緊張しているんですね」
「ええ、少し。パーティなんて久しぶりですから」
「では、緊張をほぐす魔法をかけて差し上げます。手を貸して下さい」
「魔法ですか?」
言われた通り片手を差し出すと、彼は私の緊張をほぐすように両手で包み込んだ。触れ合った掌から優しい体温が伝わってきて、私はほっと肩の力を抜いた。
「何が起きても、俺があなたを守ります。大丈夫。ビクトリアさんは、普段どおり素敵な笑顔でいて下さい」
何だろう、この安心感。両親にも感じなかった包容力。たった二歳しか違わないのにアシュレイはとても大人で頼もしい。



