「イアン様、私、良い考えを思いつきました」
「良い考え?」
イアンが顔をあげた。瞳が好奇心でキラキラ輝いている。
「パーティで、その子に仲良しな家族の姿を見せつけてやるんです! 二度と可哀想だなんて言えないように、幸せオーラをまき散らしてやってください!――題して『幸せ家族、大作戦』!」
「幸せ家族大作戦!」
さっきまで気落ちしていたイアンが、一瞬にして笑顔になった。腰に手を当てベッドの上で仁王立ちして「僕が作戦隊長やる!」とふんぞり返る。
「よしっ!じゃあ、アシュレイ父上とビッキー母上。一緒に幸せいっぱい家族でパーティに乗り込むぞ!」
イアンにビシッと指名された私は「え?」と呟いた。
「私も参加するんですか? 母上って……母親役!?」
アシュレイとの仲睦まじい様子を見せつけてやって下さい、という考えだったのに。いつの間にか自分まで出席させられそうになって焦ってしまう。
「ビッキー、僕の母上になるの、いや?」
うるうる潤んだ目で見つめられる。こんな可愛い子にお願いされて断れるはずがない。私はとっさに「まさか! 光栄です」と声をあげた。
「じゃあ、決まり。一緒に行こう!」
「でも、私が行ったら、かえって二人のご迷惑になるかと……」
私はこれでも元侯爵令嬢。しかも第二王子に婚約破棄された挙げ句、家を出て市井に下った、いわくつきの女だ。
「良い考え?」
イアンが顔をあげた。瞳が好奇心でキラキラ輝いている。
「パーティで、その子に仲良しな家族の姿を見せつけてやるんです! 二度と可哀想だなんて言えないように、幸せオーラをまき散らしてやってください!――題して『幸せ家族、大作戦』!」
「幸せ家族大作戦!」
さっきまで気落ちしていたイアンが、一瞬にして笑顔になった。腰に手を当てベッドの上で仁王立ちして「僕が作戦隊長やる!」とふんぞり返る。
「よしっ!じゃあ、アシュレイ父上とビッキー母上。一緒に幸せいっぱい家族でパーティに乗り込むぞ!」
イアンにビシッと指名された私は「え?」と呟いた。
「私も参加するんですか? 母上って……母親役!?」
アシュレイとの仲睦まじい様子を見せつけてやって下さい、という考えだったのに。いつの間にか自分まで出席させられそうになって焦ってしまう。
「ビッキー、僕の母上になるの、いや?」
うるうる潤んだ目で見つめられる。こんな可愛い子にお願いされて断れるはずがない。私はとっさに「まさか! 光栄です」と声をあげた。
「じゃあ、決まり。一緒に行こう!」
「でも、私が行ったら、かえって二人のご迷惑になるかと……」
私はこれでも元侯爵令嬢。しかも第二王子に婚約破棄された挙げ句、家を出て市井に下った、いわくつきの女だ。



