【書籍化】バッドエンド目前の悪役令嬢でしたが、気づけば冷徹騎士のお気に入りになっていました

 すっかり酔っ払った私達は、ふわふわとした和やかな雰囲気に包まれて、いつもより砕けた口調で様々なことを話した。

 他愛ない日常の話から仕事の話、イアンの可愛い仕草や言動。それぞれの忘れ去りたい過去の失敗談まで。
 
 互いに家族との確執を抱える私達は、どこか境遇が似ているせいかすぐに打ち解け。
 酒盛りが終わる頃には、友人のように意気投合していた。

 そうして私のお酒好きが発覚して以来、アシュレイが珍しいお酒を手に入れてきてくれるようになった。

 気付けば、試飲会と称する晩酌は定期的に行われるようになり、無趣味な私の一つの楽しみになっていた。