真夏に咲いた奇跡の恋花火

こそっと教えると、花火に負けないくらい目がまん丸に。

焼きそばをレジャーシートの上に置き、トートバッグからティッシュを取って渡した。


さっきかき込んでたせいかな。それにしても、前回と場所も具材も同じって。



「……ねぇ、もしかしてあの時食べてたのって、焼きそば?」

「…………今それ言わなきゃダメ?」



ふと気になって尋ねたら、ジト目で言い返されてしまった。

ちゃんとした答えではなかったが、否定しなかったということは図星だったようだ。



「学校でも食べるくらい好きなんだね。お弁当に入れてもらってるの?」

「……たまに。あの日はたまたま購買で安く売ってたから買っただけ」

「そうだったんだ。私も入れてもらってるよ。お揃いだね」

「……ん」



口を一文字にしてうつむいている。


好きだけど毎日じゃないから! と強調しているのが感じられるけど、この様子だとしょっちゅう食べてそうだな。

先輩に告白される前も何か食べてたみたいだし、手島くんとの会話にも出ていたし。毎週食べてたりして。