「ごめん! 実は、こないだ告白されてたの、見ちゃって」
言い訳しようにも何も思い浮かばなかったので、先週の出来事を含め、今回の勘違いに至った経緯を話した。
「嘘だろ……。手島に呼ばれてたの見たから、近くにいたのは知ってたけど……」
「本当にごめんなさいっ!」
「まさか全部本人に聞かれてたなんて……」
……え?
「今日一緒に焼きそば食べながら花火観て、ハートの花火見つけた後に告白しようと思ってたのに」
「の、乃木く……」
「皆吉さんのバカバカバカっ。バカ正直者っ」
これでもかと連呼した後、帽子を深くかぶり直してそっぽを向いた乃木くん。
相手が好きな人なら、たとえ冗談でも胸が痛みそうだけど、今はその真っ赤な耳が気になってしょうがない。
ハートの花火。つまりそれは──。
「本当に……? 私、黒髪以外当てはまってないよ? 地味だし老け顔だし、たくましくもないし……」
平凡以下の容姿に、内気で真面目すぎる性格。
唯一の取り柄は体力があることだけ。惚れる要素なんてどこにも──。
「バカだね皆吉さんは」
言い訳しようにも何も思い浮かばなかったので、先週の出来事を含め、今回の勘違いに至った経緯を話した。
「嘘だろ……。手島に呼ばれてたの見たから、近くにいたのは知ってたけど……」
「本当にごめんなさいっ!」
「まさか全部本人に聞かれてたなんて……」
……え?
「今日一緒に焼きそば食べながら花火観て、ハートの花火見つけた後に告白しようと思ってたのに」
「の、乃木く……」
「皆吉さんのバカバカバカっ。バカ正直者っ」
これでもかと連呼した後、帽子を深くかぶり直してそっぽを向いた乃木くん。
相手が好きな人なら、たとえ冗談でも胸が痛みそうだけど、今はその真っ赤な耳が気になってしょうがない。
ハートの花火。つまりそれは──。
「本当に……? 私、黒髪以外当てはまってないよ? 地味だし老け顔だし、たくましくもないし……」
平凡以下の容姿に、内気で真面目すぎる性格。
唯一の取り柄は体力があることだけ。惚れる要素なんてどこにも──。
「バカだね皆吉さんは」