「ちょっと拓海!碧斗!遅いわよ!」

「いやぁ、最後の最後に信号に引っかかっちゃって!でも間に合っただろ?」 

母さんにこっちこっちと手招きをされ空いた場所に並んだ。

ワァと歓声が響いたと同時、階段上の扉が開いた。拍手鳴りやまぬ祝福ムードの中、あさひと、隣にはこの先のあさひを守ってくれる人が一緒にゆっくり階段を下りて来た。

真っ白な純白なドレスを身に纏い、幸せそうに、1番キレイなあさひがそこで笑っていた。

その隣には、そんなあさひを優しく見守るようにそっと寄り添う…


新郎の彼。


あまりに幸せそうだったから、眩しくて、少しでも届いたらいいのにって、必死に手を叩いた。

ライスシャワーがふわっと舞う。

真っ白なドレスを彩るようにピンクや黄色の花が風に揺られ、色づいていく。



その中であさひが1番輝いていた。