「魚じゃなくて先にお前から食べてやろうか?」 「ひっひや、すひはせん(いっいや、すみません)」 「まぁでも……」 私の頬を掴んでいた手を離し、耳元でぼそっと。 「早く俺の事、好きになれ」 ドクンッ―― 不意打ちだ。そんなに甘い声で好きになれなんて、本当は今すぐにでも好きって言いたいのに上手く言い出せない。