すると、

「待って!もう1つ話があり、ま..す…。」

語尾はほとんど消えかけていたけど彼女ははっきりとボクにそう言った。


「うん?どうしたの?」

ボクが聞くと、少し視線をさ迷わせながら

「変な人って思わないで下さいね?……その、私を弟子にしてください!」


…ん?弟子?

弟子ってあの、修行する人の事だよね?

師匠に教えてもらって…ってそれってボクが師匠ってこと!?


「なんでボクなの?」


そんな質問が口をついて出た。


どうして、わざわざボクの弟子になりたいって言ってくれるんだろう。


彼女はそんなボクを見上げてこう言った。


「私、入学したての自己紹介の時からずっと憧れてたんです。自分の好きなものをはっきりと好きって言う。その姿勢は私には眩しくて」