「せっかくなんだけど……やめとくよ。千咲ちゃんには本当に悪いけど」 「わたしのことは気にしないで。まぁ、そうだね。元気づけでこのプリンあげるよ」 「え、大好物のプリンでしょ? 悪いよ」 「私は香花ちゃんに元気でいてほしいの。香花ちゃんには笑顔が似合うんだから」 そう言って千咲ちゃんは、プリンを私にくれた。そのプリンは本当に美味しくて甘くて幸せな気持ちで包まれた。