「え、香道部?」
「うん。さっき、入部届書いてきたの」
週が明けた月曜日。私は香道部の顧問先生に入部届を提出してきたばかりだ。
「香道部って、冊子の最後のページに書いてあったとこだよね?」
「うん、そうだよ。部活見学も行って決めたの」
「へぇ〜確か、隣の佐山くんが入ってるよね。佐山くんてさ、どんな感じ?」
「どんなって……いい人? どうして?」
佐山くんは最初からとてもいい印象しかない。最初も普通に挨拶してくれたし、部活の時も優しかったし……何より、和服姿も素敵だったもん。
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