お茶会と夜会当日まで、ヘンリーとノーラは図書室にこもって勉強をしているようだった。

 それが気になって気になって仕方がない。だから、ついつい理由をつけては邪魔をしに、ではなくて様子を見に行った。

「また? さっき持って行ったくだらない小説、あれはもう読んだわけ?」

 さっきここに来たときには、小説を読みたいからという理由だった。その理由を実践する為、どこかの国の恋愛小説を借りて行った。当然、その小説は一行も読んではいない。その後、ランチだからとまた図書室に二人を呼びに行った。ランチ後、しばらくしてまた様子を見に行った。