「母上。自分の食べている量すらわからないのなら、それはもう終わっているのも同然だよ」

 ヘンリーが謎の理論をぶってきた。

「コリン、あなたもなんとか言いなさいよ。わたしに負けているって言われて口惜しくないの? 女のわたしに負けているって理不尽なことを言われているのよ」

 コリンにも訴えてみた。

 彼の「おれ様」気質を揺さぶろうと目論んでのことである。