超ポジティブな委員長の桂木くん (短)

「昨日いただいた新品の下着。今日、この時のために持ってきてますから」

「(どの時のためよ!)」


女の子に向かって、なんちゅー話題を出してんの桂木くんは!と怒りが湧いた。

だけど、緊張でガチガチになった私の筋肉が、桂木くんに怒った事で、少しずつ緩んでいる気がした。それだけで、わずかに足取りが軽くなるから不思議だ。


「ねぇ、桂木くん」

「はい?」

「見て、あの太陽の隣にある雲。まるで、さっき食べた唐揚げみたい」

「さすが僕。自然が織りなす形を、唐揚げで体現してしまうとは……」

「桂木くん?」

「……」


そう言ったまま。とたんに、桂木くんは喋らなくなった。

彼の頭の中にあるのは――

昨日、私がコンビニに行って不在にしていた時のこと。

桂木くんと私の母親が織りなした会話のこと。