「わ、私も今、かなり恥ずかしい……!」

「は、恥ずかしいって……、あ~もう!」


凌久くんは力が抜けたのか、へにゃへにゃと、その場にしゃがみ込む。そして手で額を支えながら、


「自分で蒔いた種だろ……責任取れ」


と、私を恨めしそうに見た。


「え、え?責任って、」

「赤い糸も指輪も、芽衣が俺の事を好きって言った事も、何もかもだよ。こんな状態でラウンジに戻れるか。皆に茶化されること間違いなしだ。だから、芽衣が何とかしろ」

「(無茶ぶりすぎる!)」


だけど、確かに、こんなふにゃけた凌久くんを見たら、ラウンジにいる皆が絶対からかうに決まってる。

そして凌久くんが怒って、また空気が悪くなって……。最悪「歌沢くんの動画作りはナシ」なんて事になりかねない。


「(それはダメ!)」