そう思いながらも、背中を押され、生徒会室の中へ入ってしまった。

その流れで生徒会室のソファに腰掛ける。

ほ、本当に生徒会室の中、入っちゃった......。




「何か飲む? 紅茶と、ココアと、コーヒー、あと麦茶もあるけど......」

「あ、ありがとうございます。紅茶、お願いしてもいいですか?」

「もちろんだって」




すぐに紅茶を用意してくれて、ありがとうございます、と頭を下げる。

ガムシロップ、砂糖、ミルクもそれぞれ用意されていた。

え......こ、ここ、生徒会室だよねっ......?

ガムシロップ......砂糖......ミ、ミルク......?

生徒会室に、あったんだ......そんなおしゃれなもの......。

ありがたく砂糖とミルクを入れさせてもらって、こくりと紅茶を飲む。




「......おいしい......」

「そ? よかったー!」




野坂さんがにっこり笑う。

野坂さんがノートパソコンにデータを差し込んで何か作業し始めた。

......邪魔しちゃ、悪いよね......。

紅茶をゆっくりと飲む。

HR(ホームルーム)までは時間があるみたいだし、少しゆっくりしてても大丈夫だ。




「あいつ、来んのおせーって......あいつの仕事なんだけど......」

「......」




小さく愚痴をこぼしながら、作業する野坂さんは、どこか疲れているように見える。

あいつの仕事......ってことは、野坂さんの仕事じゃないのかな?

疲れてるみたいだし、助けてあげたい......けど、口出したら迷惑に思われるかな。

で、でもっ......。