𝓼𝓲𝓵𝓮𝓷𝓽 𝓷𝓲𝓰𝓱𝓽 -気まぐれ猫を溺愛したい-


 ▷▷▷




今日の昼休みも、花園へ向かう。

最近はずっと花園に入り浸っている。

迷惑かもしれないけど、でも、あそこ結構お気に入りなんだよね。


そういえばあの花園、裏庭園っていうらしい。

裏庭園って……はしっこにあるから、人気(ひとけ)が少ない。


今日も、来てるのかな……?

花園にいる間、あの男の子はずっとそこにいて、よくお昼寝をしている。

うとうとしているけれど、私が来ると起きだしてくるんだよね…かわいい。

私には、もう兄弟がいないから、お姉ちゃんみたいな気分になる。




「……あ、今日も、いる」





花のアーチの間から、柔らかそうな水色の髪の毛が見えた。

ベンチに寝転がっている、男の子。

隣に座って、寝顔をのぞき込む。

言っとくけど、決して変態とか、そういう趣味なわけではありません。


……に、していても……。

綺麗な顔だな……。

肌だって、あざやニキビも、毛穴の一つすらない。

まつ毛だって長いし……。

女の子泣かせだな……生徒会の人たちもだけど……。





「……ん、うん……?」





ゆるゆると目が開かれていく。

わ……目も、きれい……。

覗き込んでいると、目が完全にぱちりと開いた。





「う、わ……」

「あ、…ごめんなさい……」





彼がゆっくりと体を起こし始め、覗き込んでいた私は横へとよけた。