𝓼𝓲𝓵𝓮𝓷𝓽 𝓷𝓲𝓰𝓱𝓽 -気まぐれ猫を溺愛したい-


———声が、聞こえた。


無駄にキラキラしているような、そんな声。


ふわ、と抱き留められる。

その反動で、髪の毛が揺れた。

階段の踊り場に、三人そろって立っていて。

後ろにある小さな窓から光が差し込んで、彼の薄茶の髪が、赤茶髪の髪が、気難しそうな銀髪の髪が、さらりと揺れる。

それぞれの瞳が、光を反射してきらめく。

どうして、と、そんな声も出てこない。




「おめぇら、一体どこのどいつだ?」

「階段から突き落とすという行為、生徒会として見過ごせない」




......え、と。

野坂先輩は、相変わらずにこにことほほ笑みながら言った。




「............うわぁお」




———うわぁお。

......? うわぁお?

野坂先輩にお姫様抱っこをされながら、私は、そんなことを思う。

驚きで、なぜお姫様抱っこされてるのかという疑問も出てこない。




「洲守夜亞ちゃん、災難だったねー」

「さ、災難......?」



これは、災難......でしょうか......?