翌日。

私は、いつものように教室に続く廊下を一人で歩いていた。

昨日は…結局、予定していたバスの時間に間に合わなくて、母親に帰りが遅くなることについてメッセージを送ったのだが…。  

ちなみに文面としては【クラスの子と猫見てて、バス乗り遅れたから次ので帰るね】というもの。

…うん。嘘は言ってないよね。

一人でそう納得しながら、帰宅した私に。

『悠理!あんた、クラスに仲良い子いたのね〜。お母さん安心したわ…。はっ!よかったら今度家に呼びなさい?ね?』

と、かなり喜んで声をかけてきた母を見て、若干罪悪感を覚えることになってしまった。

さらには、

『悠理!これ、友達と一緒に食べなさい?デザート作っといたから』

そう言って、お弁当と一緒に母特性のカップケーキまで持たせてくれる始末。

朝の忙しい時間に早起きして作ってくれたようだ。

『あ、ありがとう…』

満面の笑みの母親からカップケーキの袋を受け取り、私も無理やり笑みを浮かべる。

どうしよう…どんどん、友達じゃないと、言いづらい雰囲気になってきちゃった。