グループの方だ…、花鈴から?

どうやら、個人ではなく、花鈴、咲人、私が参加しているグループに送られてきたメッセージのようで私はそのまま画面をスライドさせて内容を確認する。

【急報!今日の午後、咲人と悠理の高校の文化祭行きます…!】

そんな報告と共に送られてきた【楽しみ!】という文字のスタンプを見て私はクスッと微笑んだ。

花鈴も咲人も忙しいだろうに時間を作って来てくれることが素直に嬉しくて…。

【了解。二人とも気をつけて来てね!私、午後から空きだから一緒に回れると思う。またこっちに着いたら連絡ちょうだいね。午前中お化け役頑張る…!】

と返信をした私はスマホをバッグに入れる。


時刻は、9時55分。

ドキドキと高鳴る鼓動を抑えつつ、私は白い浴衣に手を通す。

そして。

―キーンコーンカーンコーン。

チャイムの音が鳴り響き、私の高校生活初めての文化祭が幕を開けたのだった――。