庇護欲強めの彼に守られ、愛されました

 亨さんは一瞬あわてるように私から視線を逸らせた。
 彼はどんなときでも冷静さを欠かさない人だから、余裕のない表情を見るのは初めてだ。
 だけどそれはほんの一時(いっとき)で、すぐにいつもの落ち着きを取り戻していた。

 妖艶な瞳を宿した彼が私の髪に指を差し込み、後頭部を支えてキスを落とす。
 大人の男の色気にあてられた私は、胸がキュンとしてたまらなくなった。
 唇を食むように角度を変えて繰り返されるキスが心地いい。
 私も夢中で応えているうちに彼の舌が侵入してきて、いつの間にかしっとりとした深いキスに変わった。

「ヤバい。めちゃくちゃ好きだ」

 鼻先が触れ合う距離で微笑み合う。
 思いが通じたあとに愛しい気持ちが加速していくのを、彼と同じように私も感じた。

 単なる隣人だった彼が、今日このときから恋人に変わった。

 これからはどんなときも頼もしい彼がそばにいてくれる。
 それが私にとって、今はこの上ない幸せだ。



――― END.