スタジオ内には無数のカメラがあって、それに向かってキメ顔をしていく彼ら。

潮見さんと一緒にカメラに映る映像を確認しながら見ていたのだけれど、画面越しに目が合う度に胸がドクンと波打つ。

流れる曲に合わせ、歌を口パクで刻んでいく。

シャイニングという名前の通り、輝く彼ら。



「どう?」



潮見さんが自信満々に聞いてくる。



「潮見さんの言う通りです」



莉音くんはシャイニングを知らない私にシャイニングを教えようとしてくれたんだろうか。

莉音くんの言われるがままについてきてしまい、見学することになったシャイニングのPV撮影。

彼の狙い通り、私はすっかりシャイニングのファンになっている自分がいた。



“面倒くせえから絶対に俺らのこと好きになるなよ”



つい昨日、廉くんに言われた言葉。

どうやらそれを私は守れそうにありません。

そう言われたってもう遅い。

私はシャイニングに心を奪われてしまった。

私の目の前で輝く彼らに。



「私、シャイニングが好きになりました」