恋の魔法は間違えないで下さい!

「穂高くんのばか」

私はもうすでに泣いていた。

「でも、穂高くんの勝ちだよ」

「え?」

「私、もう穂高くんのこと大好きだもん」

穂高くんの声が震え出す。

「音葉ちゃん、奏斗のこと好きなんじゃないの?」

「私の一番は穂高くんだよ」

穂高くんの目から涙が溢れる。

「音葉ちゃん、一生大切にする」

「私も穂高くんのこと一生大切にするね」

ねぇ神様。

魔法なんて本当になかったの?

この魔法のような恋を大事にしたい。

これはきっと、春の恋の魔法だ。