穂高くんと別れた私と奏斗くんは近くのベンチに座った。


「音葉」


「僕、音葉が好きだ」


「ずっと僕に真っ直ぐ向き合ってくれる音葉が好きだった」


「僕と付き合って欲しい」


ずっと、ずっと、待っていた言葉だった。

嬉しくて嬉しくてたまらないはずなのに、なんで・・・

なんで、穂高くんの顔がよぎるの。

私は泣きそうだった。


「返事は急がないから」


その後、奏斗くんは何も言わず私を家まで送ってくれた。