恋の魔法は間違えないで下さい!

バスから降りて、しばらく休んだ私はバス酔いから完全復活していた。

マネージャーの仕事もメモを作ってきていたので順調だった。

「ドリンクを作った後は夕飯の準備を手伝って・・・」

忙しいけど、嫌な大変さではなかった。

夕飯の準備を終えた私は、部員たちを呼びに行った。

「夕飯の準備が出来ましたー!」

「「やったー!」」

部員たちも相当お腹が減っていたのだろう。

みんなすぐに食堂に向かった。

体育館から最後に穂高くんが出てくる。

「音葉ちゃんに夕飯作ってもらえるなんて嬉しいな」

穂高くんが私の耳元に顔を寄せる。

「なんだか新婚みたいだね」

私は顔を真っ赤にしながら固まってしまった。

「その顔、他の人に見せないでね」

穂高くんはそう言って食堂に行ってしまった。

「甘すぎない!?」

私は一人取り残され、心臓を落ち着かせるので精一杯だった。