甘くて優しい青春恋物語 ~一途な一目惚れは交わしのあとで淡い恋に~

「そんな事しない。言ってって言ったのは私のほうだから。」

「そうだね。」

 やっぱり、乾らしいけど乾らしくない笑顔。

 でも取り繕っているようには見えなくて、むしろ以前より自然体のようにも見えた。

 放課後、黄昏に染まる教室。

 そんな中で、意を決したように……乾が、とある言葉を発した。

 ……それはあまりにも、私には衝撃的過ぎた。

「単刀直入に言うとね……俺、有栖沢さんのこと好きなんだ。」

「…………へっ?」

 す、き……?

「もちろん、恋人になりたいとも思ってる。」

 意味を問う前に、答えを言った乾。

 すぐに答え合わせされてしまったからか、空いた口が塞がらなかった。

 何も言えない私に、乾は一拍置いてから繋ぎ始めた。

「前に保健室で有栖沢さんが俺を助けてくれた時からずっと、好きだった。だから俺は遊びをやめて、有栖沢さんにプレイボーイって言われないように頑張ってる。紳士っぽくなってるのも、それのせい。」

 ……それじゃあ、私だからって言うのも……そう言う意味で……?

 だ、だけどっ……。

「わ、私に急にキスをしたのはどういうつもりなの……!」