寝付けない夜、 君の隣

お風呂から上がった私は、泣いていたことがバレないように水で目を冷やしてから涼のいるところへ戻った。

「お風呂上がったよ」

「うん。じゃあ俺もーーー」

私が言ったら振り向いた涼は、途中で言葉を切った。

驚いたように目を見開き、私のことをじっと見つめる。

え…?なんだろう。

不思議に思っていると、いきなり私の方へ歩いてきて、ぎゅっと抱きしめた。

「え?え、え、なに。どしたの」

「好きだからね。」

「え、うん。わかってる」

それだけ言ってお風呂へ行ってしまった。