まだ覚めない目を擦りながら、重い足を引きずって洗面所へと向かう。



朝は機嫌が悪い方だからシャキッとできないけど、布団から出るだけ偉いと思う。



やっと着いた洗面所で顔を洗おうと水を出すと、すごく冷たかった。


水が温かくなるのを待つけれど、全然冷たいままで、冬だなぁなんて考えて。


流したままうとうとし始めていたら、
腰にきゅっと君の手が巻き付いて

私を離さない。



「顔、洗えないんだけど」

「いいじゃん」

「水、もったいないんだけど」

「このままにさせて。」

「はなしてよ」

「…あったかいもん。さみしいもん。」

君の体温があったかくて、ふんわりする。

なんて平和な会話なんだろうってこんなシーンが、私の朝。


こんな朝から始まる日はきっと楽しいんだろうな。