キミは知ってたんだね。



ぼくの「未練」が、繭ではなかったこと…。



あの教祖に復讐することだったって。



だから、最初にぼくが彼女の特徴を話したとき、心当たりがないなんて言ったんだ。



…いや、いいよ、謝らなくて。



結局のところ、ぼくたちは皮肉な三角関係だったってわけだ。



あの男は、繭を殺したことを悔やんでいた。



繭は、ぼくを10年も待っていてくれた。



ぼくは…。



ぼくは、あいつをぶちのめすために…。







復讐なんて、誰も幸せにしないのにね。



そんなこと、頭ではわかってたんだけど。



でも―






でも、今ぼくは、







最高に幸せだよ。