ぼくの話をしようと思う





次の日、ぼくらは作戦を練るために、また広場まで出かけていった。



とても気持ちが良い天気で、芝生に寝っ転がって、あれこれ話したんだ。



何時頃に行こうかとか、関係者入口はどこだろうとか。



彼女の驚く顔を想像しただけで、胸が躍った。



ほんと、楽しい時間だった。



そのうちに話は自然と、中園さんのことになってた。



ぼくは彼のことを何も知らなかったから、いろいろ聞いちゃったよ。



聞くところによると、中園さんは、中園礼二っていう名前で、20歳のときに亡くなったんだって。



軍服を着てるから想像はしてたけど、戦争で命を落としたって教えてくれた。



なんていったっけな、オウ…オウカだっけ。



そうだ、桜の花と書いて『桜花』。



そんな名前の飛行機に乗ってたんだって。