ぼくの話をしようと思う





それにしたって、どこから見ても女子高生のキミが天使だなんて、天国ってよっぽど人材不足なんだな。



…いたたっ、ごめんごめん、嘘だよ、嘘!



はは、冗談はさておき。



ここに書いてある【未練型天国】っていう文字を見て、ますます芝居なんじゃないかって思った。



でも、ぼくなりに考えたんだ。



自分が末期がんだったことは覚えてたし、もし本当に死んだんだとしたら、って。



それに、いつまでも混乱してても先に進まないじゃない。



とりあえず腹を決めて、キミの話を聞いてみようと思ったんだ。



キミは覚えてる?



あの日のこと。



キミ、ぼくにこう言ったんだ。



『あなた、会いたい人がいるんでしょ。その人もあなたに会いたいって思ってれば、ここにいるはずよ』