*・̩͙⋆




夜。





「今日も、月と星がきれいだなあ」





そうひとりごとをつぶやいた。


夜の世界は、私を受け入れてくれる場所。

汚くて、醜くて、愚かで、そんな私でも、受け入れてくれる。


だから私は、夜が好き。


恋愛感情の好き、は分かんないけど、こういう好きなら理解できる。


夜、私がするのは特に何もない。

のんびりするだけ。散歩したりとか。


......散歩、という名前の見回り。

散歩していて、変なコトとかしている人がいたら、とっ捕まえるのが私の役目。


それが警察官から許された、私の小さな役目だ。


毎日毎日、夜、外に出ているものだから私、ついに捕まりそうになっちゃって。

そうしたら警察官さんが、こういう条件ならいいよって言ってくれたのだった。


だけど私は、そういう荒事じゃなくて、のんびり夜の街を眺めてるのが好きなんだけど———。





「......う」





今日も仕事しなければいけないところに遭遇してしまった。