「......ねえ、」





そう呼びかければ、





「...和乃(わの)? 何かあったか?」





そんなふうに、私を見てくれる。



どうして———


そんなに優しい言葉をかけてくれるの?

私を見つけてくれるの?


誰かを、真っ黒にして闇で包み込むくらい真っ暗な夜も

打ちのめされて、どうしようもなくなった時も

いなきゃよかった、と思うようなあの夜も、


キミとなら、きっと。


それだけで、そんな夜は。
美しい日々に変わってしまうんだって、分かった。


裏切って、裏切られて、
やられて、やりかえして。

そんな真っ黒な世界の中で、キミは私を、見つけてくれた。





「(......私にとって、)」

「(......俺にとって、)」



キミは、黎明の光———。




【二人なら、明けない夜だって、特別なものに変えられる】

【......キミがいれば、明けない夜だって、光であふれさせることができる】