「1年前にお前は呪いを回避してる。ってことはこれを同じことをしたってことだろ?」


毅からの質問に結は咄嗟に左右に首を振っていた。


「ち、違う! 私は……」


「事情はどうであれ、お前の代わりに死んだやつがいる。それは同じじゃないのか?」


被せられた言葉に結は黙り込んでしまった。


毅の言う通りだったからだ。


結の代わりに裕之は自分の命を経ったのだ。


「黙ってたって、どうせすぐにバレる」


明日香が小声でそう言ったけれど、それは誰の耳にも届かなかったのだった。