悪口を言われても無視されても、自分を崩そうとしないその姿は美幸にとって疎ましいものだった。
そしてこのときになってようやく、どうして自分が明日香にこだわっているのかが理解できた。
外部からの影響をほとんど受けず、自分を保つことができているからだ。
中学生という多感な時期に他人からの影響を受けないその姿は、強くてたくましく思えた。
だからこそ、壊したいと思ってしまうのだ。
美幸はそう自覚をした日から本格的に明日香をイジメるようになった。
靴にラクガキをしたり、机の中に虫の死骸を入れたり。
明日香はその瞬間は大きなショックを受けて声をあげたり、泣いたりした。
だけど1時間ほど経過すればすぐにいつもどおりの様子に戻るのだ。
「明日香ちゃん大丈夫?」
「もう大丈夫だよ! それより今日うちに遊びにこない? おもしろいDVDを買ったの!」
そんな会話は幾度となく教室内で聞かされた。
いっそのこと明日香から友人を奪ってしまえばいいのかもしれないとも考えた。
だけどそれは無理なことだったのだ。
美幸同様に人気のある明日香の元にはいつも誰かが一緒にいた。
その相手に明日香の陰口を吹き込んでも、また違う誰かが一緒にいる。
そしてこのときになってようやく、どうして自分が明日香にこだわっているのかが理解できた。
外部からの影響をほとんど受けず、自分を保つことができているからだ。
中学生という多感な時期に他人からの影響を受けないその姿は、強くてたくましく思えた。
だからこそ、壊したいと思ってしまうのだ。
美幸はそう自覚をした日から本格的に明日香をイジメるようになった。
靴にラクガキをしたり、机の中に虫の死骸を入れたり。
明日香はその瞬間は大きなショックを受けて声をあげたり、泣いたりした。
だけど1時間ほど経過すればすぐにいつもどおりの様子に戻るのだ。
「明日香ちゃん大丈夫?」
「もう大丈夫だよ! それより今日うちに遊びにこない? おもしろいDVDを買ったの!」
そんな会話は幾度となく教室内で聞かされた。
いっそのこと明日香から友人を奪ってしまえばいいのかもしれないとも考えた。
だけどそれは無理なことだったのだ。
美幸同様に人気のある明日香の元にはいつも誰かが一緒にいた。
その相手に明日香の陰口を吹き込んでも、また違う誰かが一緒にいる。