匠の死体は写真を撮影され、哲也に届いたメールに送り返された。


これで死を回避した哲也は無言で食堂を後にしてしまった。


残されたメンバーはすでに動かなくなった匠を見下ろして呆然としていたり、すすり泣きをしていたりする。


結は心が壊れてしまったかのようにその場から動くことができなかった。


「とにかく、死体を食堂から動かさないと」


全員へ向けてそう言ったのは大河だった。


大河は目に涙を浮かべているものの、気丈に振る舞っている。


「そ、そうだよね」


結がようやく頷く。


いつの間にか毅が食堂からいなくなっていたけれど、残っているメンバーでどうにか運ぶことはできそうだ。


「死体に触るの!?」


悲鳴を上げたのは静だ。


真っ青な顔をした静はイヤイヤと左右に首を振っている。


「でも、このままじゃ教室も食堂も使えなくなる」